2月14日

イベント情報

2月27日PM6:00
第9回 Ge3な夕べ開催します。皆さんお待ちしています。

本日のテーマはカイザーセッティングについてです。

以前から思っていた事なのですが、DPA01とDDAC01やHARADAアンプで再生するスピーカーがUSHER S−520でいいのだろうかという事でした。以前エンゼルポケットにCP−8871を試聴しに来たお客様がおっしゃっていた言葉を思い出しました。
「CPー8871を鳴らすには、CDプレーヤーとアンプの釣り合いが取れていないのでは。」その時は唐突に言われたものだから、あまり深く考えませんでしたが、今思うと当然の事を言っていただいたのではないかと、頭が下がる思いでいっぱいになりました。オーディオ装置はすべてのバランスから成り立っているものであって、どれもおろそかに出来ないという事ではないかと私は思っています。昔は各メーカーが、CDプレーヤーからスピーカーまですべて請け負うシステムコンポというものを販売していたので、初心者のオーディオマニアの人でも最初の取り掛かりとしては、非常に楽だったのではないかと思うことがあります。私が中学校2年生の時、音楽が好きで、初めてオーディオ製品を買った時は今から約20年前その頃です。当時の家電製品のトップとなるものはテレビやオーディオ製品だったような気がしています。そして当時でもオーディオの製品は高価で中学生の私は、アルバイトを1年続けて、テクニクスのシステムコンポを買いました。当然アナログプレーヤーでレコードショップやレンタルレコード屋に足繁く通い、少ない子小遣いの中からLPレコードの音楽を聴いていました。しかし当時は初心者にとっては、ありがたかったような気がしてなりません。CDプレーヤーからアンプ、スピーカーに至るまで、すべての製品が同一のメーカー製であるならば、メーカー別に商品を聞き分ければ、選択のチョイスは単純です。ある価格帯を設定すれば、後は自分の音の好みをメーカー別に選択すればそれでOKだと思っています。しかし現代のオーディオ事情は非常に複雑怪奇でなりません。ミニコンポを別物とすれば、CDプレーヤーもアンプもスピーカーも自分でチョイスしなければなりません。しかし初心者でオーディオを志す人にあっては、これは至難の業ではないかと思っています。だからオーディオは衰退しているのではないかと思ってさえいます。ある人は自作に走ったり、ある人は1年ごとにシステムを総入れ替えしたりしている人の話をよく聴きます。
またお店でも、「200万円もするスピーカーを買ったのだがうまく鳴らす事が出来ない。」と相談を受ける事があります。聞いてみるとメーカーは全部バラバラでどこに原因があるのかぜんぜん分かりません。ざっと考えてみても 、ケーブル、電源、アンプ、CDプレーヤー、部屋、セッティング等いろいろな原因が考えられます。オーディオ機器は物理特性のみで、その良し悪しが判断できないと
考えています。なぜならば、メーカー製の製品の測定値は似たり寄ったりなのになぜかぜんぜん違う音が出ています。またどこのメーカーのアンプはどのCDプレーヤーとスピーカーをリファレンスに使用したかは、全く不明です。そういった中では機器同士の相性なる者が出てしまうのではと考えています。JBLにどのアンプが一番合うのかよく分からないし、マークレビンソンにどのスピーカーが会うのかも
難しい問題だと思います。そう考えるとオーディオとは膨大な量の相性を検証し続けなければいけない真に忍耐の要る趣味だと考えています。すばらしいアンプとお店で聴いて、大枚はたいて買ったアンプが必ず自分のスピーカーに合っているとは限りません。そういう意味では非常に無駄の多い趣味だとも言えます。しかしだからと言ってすべてをあきらめてはいません。なぜならば、オーディオマニアは初級者の人から大ベテランの人まで必ずこの壁にぶち当たっています。そこであきらめるのか、しぶとく続けるかによってオーディオ上級者になっていく様な気持ちがしてなりません。そして人間は本来、忍耐を強いられるほど人格が形成される事が多いのではと思っています。けっこうオーディオは人間を鍛えている趣味かもしれません。私はあまりオーディオ製品が好きだからオーディオが好きなタイプではなく、コンデンサやICをいじって自作するオーディオマニアではないのですが、音楽は好きで、どうせ音楽を聴くならばいい音質で聴きたいそう思っているタイプです。だから音を聴くのではなく「音楽を聴く。」常にそう思いながらスピーカー出る音楽を聴いています。仕事で音を聞き分ける時は、腕組みしながら、じっと聞き分けているのですが、そうでないときは音楽のリズムに乗りながら、自然と体が揺れてしまいます。どちらが楽しいかと言うと自然にリズムを取って音楽を聴いている瞬間です。いまアコーステックギターを練習しています。上達したらこれを生録音して、どれだけ本物の音にオーディオ装置から出る音が近づけるか実験していきたいと考えています。やはり世界最高の音質は生音(LIVE)の音ではないかと思っています。夜中帰宅する時に、ストリートライブをしている人の音楽をじっと聞いてしまうことがあるのですが、「なんでこういう音はオーディオ装置からは出ないのだろう。」それに比べると「オーディオの音はぬるいなぁ〜。」そう実感しています。
ただあの人の音楽を聴いてみたいと言ってももう聞くことの出来ない音楽もあります。ビートルズ、ハイフェッツ、コルトレーン、美空ひばり、尾崎 豊、など亡くなってしまった人やグループを解散してしまった音楽はオーディオ装置によって聴く以外に聴く事は無理で、そこにオーディオの価値があるのではと考えています。

前置きが長くなりましたが本日のテーマです。
CP−8871を今後の試聴スピーカーにしようと考えていた時に、カイザーサウンドの貝崎さんが、「新しい新製品を開発したので聴いてみる。」と電話が来ました。「どのような製品ですか。」とたずねると、大型スピーカー用のインシュレーターと言う事ですした。「CP−8871のインシュレーターにはピッタリじゃないか。」そう考えた私は、すぐに持ってきください。」と返答しました。「こんな偶然もあるものだなぁ〜。」そう思いながら、どんな製品なのか楽しみで仕方ありませんでした。そして翌日貝崎さんがエンゼルポケットにその商品を届けに来てくれました。貝崎さんは、「セッティングもして上げるから。」と言ってくれました。「ラッキー」そう思いながら貝崎さんにそのインシュレーターを含めたセッティングもしていただきました。今回使用したそのインシュレーターとは(PB-BIG Jr.)と言いPB−BIGなどとは違い、1枚構造の大型インシュレーターです。価格は1個¥19,000でPB−DADYとほぼ同じ値段です。「PB−DADYとどちらがいいですか。」と尋ねると、「こういうトールボーイの大型スピーカーの下に置くには、(PB-BIG Jr.)のほうがいいよ。」とおっしゃっていました。
置いてみてびっくり、3デシベルぐらい音量が上がったような錯覚さえしました。高音につやが出て、低音はぐっと引き締まるSNが上がり、音像定位がしっかりしました。「このインシュレーターは只者ではない。」と実感しました。そしてすべてのセッティングが完了して聴いた音楽は、今までの音とはまるで別物でした。私が目標としている、青木さんや、Yさん、そしてこの間DPAT03−AVをお買い上げいただいた、Sさんの家の音にかなり近づいたのでは、と思う音が出たような気がしています。いい音を理詰めで追求していくと、音像定位が最後の勝負になると私は考えています。例えば「土と水」という音楽CDでは、マイクの位置が自分と考えると、Bassが1.5mでそのやや左奥4.5mにSaxがいて、遠くに蝉が鳴いている状況とすると、どうも今までそう聴こえなかったのが、このセッティングにより、距離まで正確に分からなくてもそんな感じに聴こえるようになったと実感しました。そしてDPAT01から再生される音は揺れないため、ますますそう感じたのかもしれません。そして特に1曲目などは、機械的な揺れではなく、演奏者そのものが体を振りながらSaxを吹いている(たぶん)そんな自然な揺れも実感できるようになったのではないかと思っています。このインシュレーターは自信をもって進められる製品そう実感しています。またこのインシュレーターならば相性の問題もそんなに起こらないのではないかと思っています。



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