3月4日

イベント開催情報

3月7日 PM5:30開催
題名 DDACプロ完成試聴会。

あるお客様の要望で自身が持っているセシウムクロックをDPAT01に同期させてみたいと言う要請がありました。そこで、外部クロックに対応した新製品DPATプロ01を完成させました。また、DAコンバーターにも大変興味を持たれました。その方がお持ちのDAコンバーターは、DCS954+DCS972です。それをDSDに変換しセシウムクロック同期した音は、信じられない離れ業の音質でした。そこで、以前より開発が行われていたハイビット、ハイサンプル24bit192k対応DAコンバーターDDACプロを完成させました。
再度お客様の家でDAC対決試聴会が行われるのですが、その前にぜひ、その音質を皆様に確かめていただきたくイベントを開催いたします。
私が聴いても、この音は「常識では考えられない。」と思えるほどの音質のDACと考えています。
西出さんも説明に来ますので、興味のある方は、足をお運び下さい。

DPAT03−AV発売記念 視聴リポート

DPAT03−AVの販売はDPAT01発売当初から考えていたものでした。パソコンの利便性はCD再生のみならず、DVDの再生もできることにあります。しかし、DVDの再生とオーディオ再生を同時に行う事は中のマザーボードやCPUの変更を余儀なきされてしまいます。DVDは情報量が多いため、それに見見合うだけの、CPUを装備しなければいけないし、またそれに伴いマザーボードも、おのずと変更を余儀なくされます。
しかし、もともとDPAT01はオーディオ再生を主として開発された商品ですから、音質の劣化があっては意味がなくなってしまいます。そこでDPAT03−AVの開発には時間を要しました。またグラフィックカードものべ15枚以上のカードを比較検討し、もっともこのシステムに合うと思われるカードを選択しています。メーカー別でも、10社以上のカードを取替えて比較検討しました。
CPUも最適のCPUを選ぶにあたり数個のCPUを検討し、PC電源もノイズの少ない静穏化した物をチョイスしました。
よく電源はファンレスが良いという意見があるようですが、CPUの熱を外側に排出するためには、あえて静穏化されたファン付きの電源を選択したようです。その代わり、CPU自体の発熱量は上がっていますから、ファンの音は当然うるさくなります。そこで開発された物が、ボリューム式静穏ファンです。これにより、CDをリッピングする時や、DVD再生するときにはCPU負担量が増えて発熱量が上がりますので、ボリュームを上げ回転速度を早くする事により、CPUの熱暴走を防ぎ、また音楽再生する場合においては、CPUに負担は余りかかりませんので、ボリュームを最小にすることができます。特に今度取り込んでいるwave file playerという再生ソフトは、CPU使用率は限りなく0%に近い値で再生することができますので全く問題はありません。
この再生ソフトは、コンピューターシステム会社の社長さんからご故意でいただいた物です。ですから、音楽再生する場合にはは最小ボリュームで再生することが可能です。最小値でのCPUファンの音量は、CDプレーヤーを再生する場合と同等で全く耳障りになりません。現在エンゼルポケットに設置してあるDPAT01も、この静穏ファンが取り付けてありますので、ぜひ確認してみてください。
自動制御のCPUファンは動作不安定をお起こすことがあり、もしファンが停止してしまった場合は即座にCPUの故障の原因になりますので、このような形をとっています。ハーハードディスクも最も静穏化された物を選択し、制振合金ネジ、ワッシャー、HDDスタビライザー、ツァウバーディスク、による制振対策を施しています。電磁波対策としても、ローカルメールオーダー開発品の電源ノイズフィルターのOJI改良バージョンを取り入れています。
また特殊炭塗料、シートによる電磁波吸収も行っています。CPUは、ハイパースレッテリング仕様となり、より敏速な動作環境も整備されています。ハイパースレッテリングとは、C1つのCPUを2つに分割して、同時に動作します。通常CPUはその能力の50%程度の能力を発揮できませんが、ハイパースレッテリング仕様により能力で最大30%近く向上させる事が出来ます。次期開発予定のDPAT05プロ・ミレニアムという商品は本物のDualCPUとなるかもしれません。
西出さんは過去、1.8GのCPUを2.7Gにオーバークロックしたり、3.5GのCPUをDualで動かした経歴がありますので、この辺の分野は得意技です。しかし、CPU容量の拡大と共に問題になるのが、発熱と電磁波問題です。演算処理能力が高ければ、読取能力も向上しますので、音質向上には効果があるはずです。しかし電磁波も同時に撒き散らすためその対策を同時に行わなければなりません。その妥協点を見出す(一番おいしい所を探す。)ためには、いろいろな対策を施す必要があります。
これがDPAT01の音質の鍵を握っているといっても過言ではありません。近久プロジェクトQ、電磁波遮蔽版、カイザーサウンドのMB-18等の取込も検討しています。よくデジタルだから音は変わらないと言うことは人もいますが、デジタルを動かす部分はアナログです。だから配線一本違っても音は変わります。DPAT01の内部配線も、その点を考慮して作られています。どの部分に線を縛り付けるのかも音質にとって大事な領域らしいのです。西出さんはオーディオマニア暦30年です。
DPAT01とDDAC01が完成した時25年前デンオンのDL-103のカートリッジを使用したのナログプレーヤー、自作アンプ、自作スピーカー、で当時音楽再生していた音を、この2つである部分超えたと思ったときは、思わず涙が出たと言っていました。アナログにも弱点はあります。西出さん曰く「音質劣化、S/N比、音の再現性、ではデジタルが勝ってている。そういう意味でいうとデジタルのほうが可能性がある。」と言っていましたが。「アナログの音はすばらしい。」とも言っていました。今から20年くらい前に、「これからは、こういう時代になると思い20万円近いCDプレーヤー購入した。」と言っていました。スタジオで聴いたPCM録音の音がすばらしいと思ったからだそうです。
しかし、購入したCDプレーヤーでCDの音を聴いた時は、あまりの音質の悪さに愕然とし、それ以来「CDの音はほとんど聴いた事がない。」と言っていました。「同じPCM録音のCDがなぜこんなに音質が悪くなるのか、その当時はよく解らなかった。」とも言っていました。
だから、DPAT01は足掛け20年の歳月をつくして、完成した商品なのかも知れません。
西出さんの求めている音は、アナログの音です。私もアナログの音を求めています。世界最高の音質は、ひょっとすると2トラ・38のマスターテープの音かも知れません。その音と錯覚する音質が作り出せた時に、デジタルオーディオの終焉があるのかもしれません。
いま24Bit96k/192kの音質テストをしていますが、その音は16bit44.1kの音とは比べ物になりません。ただ同時再生ではどういうわけか、あまり良い音に聴こえない事もあります。やはり色々な問題があるのではと思っています。デジタルを完全に追求すれば、最後はアナログの音になります。完全にアナログの音にする事は出来ないのでしょうが、人間の検知限界以下に精度を追求すれきっと錯覚するのでは、と考えています。その日が来るまでがんばっていこうと思っています。その為には良いと思われるものはどんどん、実験していきます。西出さんは、コンピューターの専門家と思われている方もいるようですが、実は大のオーディオ好きだったのです。そうでなければ、DAコンバーターやパワーアンプの開発などしませんし、出来ません。

このシステムを試聴するに最高のお客様にめぐり合うことができました。

1月半ば「DPAT01を試聴したいから、自宅に来てほしい。」という一本の電話がありました。「喜んでお伺いさせていただきます。」と返事をして1週間後、お邪魔させていただく事となりました。「わざわざ自宅に招くのだからすごい装置を持っているのだろうな。」と思いながら車を飛ばして到着すると、そこには私の想像を絶するシステムが装備されていました。下にシステム紹介させていただきます。「エンゼルポケットニュースで掲載させていただいてもよろしいですか。」と尋ねると「匿名で住所も判らなければいいと。」というお答えをいただきましたので、この方は、関東在住のSさんと言うことにさせていただきます。

CDトランスポーター  P-0S VUK仕様
DAコンバーター    dCS エルガー プラス
DDコンバーター    dCS 974
外部クロクック     G-0S
プリアンプ       ジェフローランド コヒレンス
パワーアンプ      クレル MRA
スピーカー       アバロン オザイラス
電源タップ       NAIAGARA

上記システムを見た瞬間あっけにとられ、部屋に入って5分くらいは興奮が収まらない感じです。
特にパワーアンプとスピーカーはともに1千万円以上する製品です。見た瞬間思わず「え。」でした。
クレルのMRAはインターナショナルオーディオフェアーで一度見たような気がするのですが、よく覚えていませんでした。
パワーアンプ、スピーカーとも日本に2台しか入荷していないと言う事でした。「すごいシステムですね。」と尋ねると、「自分でも少し病気気味かも。」とおっしゃっていました。この方が言うには「自分の財産という財産をほとんどをオーディオに費やしてきたと言っても過言ではない。」と言うほどでした。

試聴開始です。しかし、その時冷静に考えると、エンゼルポケットニュースで一番最初にDPAT01の自宅試聴をさせていただいた、青木さんとCD再生側は、ほとんど全同じシステムと言うことを思い出しました。ただ違うのが青木さんはマルチスピーカーであるのに対し、Sさんは2チャンネルスピーカーである事でした。神奈川のYさんもオリジナルノーチラスだったので、正真正銘の2チャンネルでの音楽再生は、エンゼルポケット以外初めてのことでした。P-0Sの再生から音楽再生スタートししましたが、「圧巻。」の一言です。「信じられない。」でしょうか。とにかくものすごい音です。空間再生表現が圧倒的です。そしてP-OSに代わり、DPAT01での再生が始まりました。Sさんがじっと静まり返って聴いていましたが、わたしは大興奮です。そうです揺れない音です。
位相、時間軸とも完璧にして立体的音が出てきます。チャイコフスキーのバイオリン協奏曲を聴いていた時、本当にヤッシャ・ハイフェッツがそこで、演奏しているのではないかと思うくらいに、立体映像として浮かび上がってきます。
フォログラフィーで立体映像を出したら、錯覚するのでは、と思わず考えてしまいました。Sさんもその違いを認識さしたらしく、帰り際に「注文するから、映画再生もできるように。」と言うことでした。

実はSさんは、オーディオマニアであり、またホームシアター愛好家でもあったのです。部屋の後ろには、130インチののスクリーンと奥にシャープ製の高級DLPが置いてありました。そこで一番の問題です。
このままの音質は変えず、最高のDVD再生をしなければなりません。この時点ではDPAT03-AVは完成していませんでした。
そこから色々な(上記掲載のような)苦悩の挙句ついに完成し、今度は画像調整もあるので、西出さんと共に、Sさんのお宅に再びお伺いすることになりました。

もう一つSさんにすごく共感させられた事は、アクセサリーや音が良いと言われものはほとんど試し、また実際に使用していました。
神奈川のYさんもカイザーサウンドのナイアガラを3台も持ちインシュレーターには、カイザーサウンドの高級インシュレーターPB-BIGを採用し、PADのドミナスその他の電源ケーブル、デジタルケーブルも何本も持っていました。さらに出水電気さんによる電源工事もしていました。Sさんも同様で、電源工事に始まり、カイザーセッテイング、サウンドスクリーン、ナイアガラ、PB-BIG、PB-DADY、8N電源ケーブルX処理、電源ケーブル、RCAケーブルも山のようにあり、そして、なんとdCSエルガーの下にインシュレーターとしてヒダスキも置いてありました。ハイエンドの人が、アクセサリーを気にしないという事はないのです。いい音が聴きたいから可能性のある限りありとあらゆるものを試す、と言うのが真のオーディオマニア、愛好家であると言うことが、とてもよく認識できました。ちなみに青木さんはトルクマネージメントの愛好家になってしまいました。

後編に続く。



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